内容説明
戦慄の因縁。名家を襲う狂気と惨劇!血みどろの地獄絵図全9篇!
著者等紹介
横溝正史[ヨコミゾセイシ]
1902(明治35)年生まれ、1981(昭和56)年没。大正期より執筆活動を始め、伝説の雑誌「新青年」編集長として江戸川乱歩に名作『陰獣』を発表させるなど編集者としても活躍。戦後まもなく『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』という傑作長篇を発表、前者で第1回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞する。以後『八つ墓村』『犬神家の一族』など名探偵・金田一耕助を主人公とする名作群で、探偵小説界の第一人者としての地位を不動のものに。70年代の角川文庫によるリバイバルと金田一シリーズの映画化によって大ブームとなり、最晩年にも大作『悪霊島』を発表、生涯現役を貫いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
66
富豪を専門に盗みを働き、一輪の薔薇を署名変わりに残していく、ルパンを思わせる紳士強盗〈風流騎士〉。青髭公の如き狂気渦巻く〈悪魔の設計図〉。シンデレラのように残された片方の靴から始まるのは、ロマンチックな恋…ではなく、勿論陰惨なる殺人事件〈銀色の舞踏靴〉。薔薇が散りばめられた小舟で海に浮かぶガラスの棺〈仮面劇場〉。今巻も芳しい美しい花と眉目秀麗な人たちが織りなす事件の数々に挑むは由利・三津木。世界観が巻を追うごとに深まり醸成されていくのを感じられ、最終巻が更に楽しみに。(⇒)2020/06/18
keroppi
66
由利・三津木探偵小説の第3巻。人は仮面をかぶって生きている。とても犯人とは思えない人物が、仮面をかぶっているのだ。その仮面が暴かれたとき、その人物の悲しい過去も暴かれる。特に圧巻は、表題作「仮面劇場」。盲聾唖の美少年が鳴門の海に流されているところから始まり、それを取り巻く人物たちに襲いかかる連続殺人。愛憎と因縁が巻き起こす怪事件は、その後の金田一シリーズにも受け継がれていく。2019/05/16
金吾
28
「仮面劇場」は、呪われた一族という横溝さん得意のパターンだなと思いました。由利先生は勝ち誇る前に犯罪予防しろよと言いたくなります。「白蠟少年」は気持ち悪くなりました。2022/08/19
花乃雪音
18
由利先生、三津木記者全集の第3集。表題作『仮面劇場』他計9篇収録。『仮面劇場』は金田一耕助ではないのかと思われる人がいるかもしれない。かつて古谷一行主演金田一耕助シリーズの一作に『仮面劇場』があったからだ。小説では由利先生だったがドラマで金田一耕助に改変されてしまった。しかし、小説を読んで探偵役は金田一耕助でも違和感なかっただろうと思ってしまった。2020/06/05
まさ☆( ^ω^ )♬
10
由利・三津木探偵小説集成第3弾。面白かった。最後の「仮面劇場」は長めの中篇といったところでしょうか、読み応えがありました。しかしこのシリーズ(というか横溝作品全般に言えるかもですが)、バッドエンド率が高い様な。。2021/06/23
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